最終更新日: 09/05/2025
5. かかりつけ医
1. かかりつけ医を持ちましょう
トップページの内容と重複しますが、モルモットはエキゾチックアニマル(or小動物)専門の動物病院の獣医さんをかかりつけ医にすることを強くお勧めします。
モルモットは特有の身体的・生理学的特徴や行動パターンを持っており、一般的なペット(犬や猫など)とは異なるケアが必要です。エキゾチックアニマル専門の獣医さんは、これらの特性を把握しており、モルモットの健康管理や環境改善に関するアドバイスや適切な診断・治療を受けられます。
かくいう私は遠回りしてしまいましたが(詳細はこちら)、幸いなことに現在は信頼できるかかりつけ医がいます。
ちなみに「信頼できる≠盲信する」です。獣医さんも人間です。また診療時間も有限です。教えてもらったことがどの程度一般的かつ科学的なのか、補足情報はないのか、関連論文を読むなど自分でも確認する癖をつけると良いと思います。
なお、これも他のページの内容と重複しますが、自分の飼っているペットに何が起ころうと、全て飼い主の責任だと私は思います。どんなヤブ医者を選ぼうと、手術で失敗しようとも、その獣医を選び「手術」を選択した飼い主に責任があると私は思います。
2. かかりつけ医の選び方
ですので、慎重にエキゾチックアニマル専門の獣医さんを選ぶと良いです。では、どうやって選ぶのか。
まず口コミはあまりあてになりません。参考程度に読むなら良いですが、あまり気にしないほうが良いです。良い悪いにかかわらず口コミは信用できません。誰が書いているかわかりませんし、事実確認ができないからです。ただし、院内の清潔感や待合室の広さ、駐車場の有無等、病院に関する物理的な情報については、多数の口コミ間で一致している場合、大いに参考にして良いと思います。
それでは知人の紹介はどうか?これは「知人」のコメントと飼っている動物の種類次第です。例えば「先生が優しい」や「受付の態度が良い」など、動物の命に関係ないことを重視している知人ならばあまり参考にしない方が良いでしょう。また、仮に「対応が的確」といった主張であっても「知人」が飼っている動物がモルモットでなければ慎重に検討した方が良いです。病院によっては獣医さんが1名しかおらず、その獣医さんが(エキゾチック専門とはいえど)得意な分野にモルモットが含まれない可能性があるからです。獣医さんも人間ですからね。
ではどうすれば良いのか。結論、行って確かめるしかないです。
そのためには余裕を持って異常がない時に(できれば平日の空いている時間帯を調べて)定期検診がてら行ってみることです。できれば飼い始めすぐに行くと食餌内容や飼育環境についてアドバイスももらえるのでお勧めです。
3. 私たちのかかりつけ医
それでは具体的にどのような先生が良いか。私が良いと思う獣医像を私のかかりつけ医の先生を例に列挙します:
- 合理的な説明をしてくれる
- 動物にとって最善な対応を熟知している
- 的確な処置を行なってくれる
- 飼い主に媚び諂わない
- 動物に猫撫で声で話し掛けない
私たちのかかりつけ医(以下、「先生」)は上記を全て満たしています。
先生は、症状についてよく聴いてくれます。必要な情報を私たちから十分に引き出すと同時に、モルモットの身体をモルモットに負担をかけないように、症状に関連しうる箇所をよく診てくれます。
こうして得られた情報を統合しつつ豊富な知識と経験に照合されるのでしょう。私たちに合理的な説明をしてくれます。必要に応じてレントゲンを撮ったり侵襲性の高い検査などを提案してくれますし、触診や視診で十分と判断すれば無理にレントゲンを撮られることも手術を提案されることもありません。
今何をすべきか、そして長期的に見て、この子にとって最善な対応は何か、総合的に考えて的確に対応してくれます。必要に応じて毎日メールでサポートしてくれます。本当に尊敬と感謝しかありません。
他方、いわゆる「接客」的な観点で「感じが良いか」と問われたら返答に窮します。媚びるような態度を全く見せませんし飼い主の負担(手間や支出)についてはあまり気にしていないと感じます(あくまで個人的見解)。他の動物病院で何度か経験した「動物に猫撫で声で話しかける」(理解に苦しむ)こともありません。
こうした「接客」について、私個人的にはむしろ好ましく、妥当な対応だと思います。本当に動物好きで動物のために最大限尽くしていることがわかります。しかし、人によってはこうした接客が不快に感じるかもしれません。あなたが「モルモットにとって最善を尽くしたい」と考えるならば、かかりつけ医を選定する際に「接客」的な観点はあまり気にしないことをお勧めします。
あなたのモルモットのために最善を尽くしてくれる、信頼できるかかりつけ医が見つかることを心より願います。
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