投稿日: 07/15/2025
最終更新日: 07/15/2025
胃腸の鬱滞? ※かかりつけ医:無
2020年11月24日深夜。モル(当時:2歳6ヶ月1日)。あれ?うんちがいつもより少ない気がする・・
25日,朝。うんちは相変わらず少なく形がおかしい。先細っている。そういえばあまり動かないし好物である人参を与えても食いつきが悪い。
病院に連れて行ったほうがいいだろう。モルモットを診てくれる病院の候補は4件。
そのうち1件が小動物専門(予約必須)のため電話をかける。症状を伝えると緊急性はないと判断されたのか「向こう3日予約でいっぱい。週末しか空いていない」とのこと。
仕方がないので第二候補(徒歩圏内)。サイトには「モルモットも診察可」の旨記載があったため予約を試み無事翌日診てもらえることに。
26日,朝。やはり相変わらず形がおかしい。モルと少量のチモシー,水等を小動物専用キャリーバックにおさめ病院へ向かう。
診察台に乗ったモルはじっとしていた。体重は780 g。今週の体重測定では827 gだったからやはり少し体重が落ちていたことに。。いや,とはいえ誤差の範囲かしら。体温は38.3 ℃。ちなみにモルモットの平熱は37.5 ℃~39.5 ℃程度[1]。熱はない。
スーツを着た院長が「モルモットは普段何を食べるの?」,「うーん,あなた(管理人)の言う通りガスが溜まっているのかな」,「とりあえずレントゲン撮ってみましょう」ということで放射線室に連れて行かれる。
色々と「?」が脳内をよぎるもののこちらは素人。ひとまず待つことに。
レントゲン写真を見た院長によれば「ほらここ,黒くなっているでしょう?おそらくガスが溜まってると思うけど。よく見えないね。異物もなさそうだけど,結局開けてみないとわからないんだよね。でもお腹触るとやっぱり少し張ってる感じかな。とりあえず点滴(皮下補液)打っときましょう。念のためまた明日来て」とのこと。
私の頭の中は「?」でいっぱい。結局何もわからないのになぜレントゲンを撮ったの?点滴は何のために打つの??モルモットの食べ物も知らないで「モルモット診れる」ってどういうこと??そもそもなんでスーツなの??とても不衛生なのだが・・
私は自分の無知は棚の上に置き,この獣医が原因で「獣医」に対して疑心暗鬼になってしまった。これは良くなかったと今でもモルに申し訳なく思う。
点滴を打たれたモルは,帰宅後,通院前よりも明らかにおなかが痛そうだった。というのも歩きながら下痢っぽいフンを垂れ流していたからだ。通院前は下痢ではなかった。もちろんこの原因が点滴なのかはわからない。しかし少なくとも当日いっぱいモルの下痢は改善せず苦しそうに見えた。
翌日。幸いにもモルのうんちは固まりつつあり,食欲や排泄量にも改善の兆しが見えた。
体重は減っていたものの,摂取量・排泄量・活動量に改善が認められたことと,私の獣医への不信感は全くおさまらなかったこともあり,病院には行かなかった。
私の記憶では「いくつか気になる点」を除き,モルはどんどん快方に向かい,1週間ほどでうんちも元に戻った,と記憶していた。
いくつかの気になる点とは,以下3点:
- しばらくの間,よく水を飲むようになった(元々あまり飲まない)
- 以前にも増して人懐こくなった
- トイレ以外でもうんちをするようになった
これらの「気になる点」以外はあまり思い出すこともなかったが,この記事を書くために当時の記録や写真を見返して自分のモルへの対応の杜撰さに驚いた。
まず,1週間程度で「治った」と思っていたモルの体重は1ヶ月ほど減少し続け12月21日には567 gにまで落ちていた。これは明らかに異常である。その後,上昇傾向に転じたものの,本件直前の体重測定値「827 g」に戻るまで約8ヶ月も要したことになる。
さらに写真を確認したところ,点滴後1週間程度,排泄量や体重を毎日記録していたのだが,写真を改めて見ると赤っぽく見える。そういえば当時も「これは血なのか?尿が赤っぽくないか」と思って本やサイトで調べた記憶がある。結局自分に都合の良い解釈ばかり採択し事実上「放置」していたのだ。
今思えば尿路結石だったかもしれないし,鼓張症ではなく何かに感染していたのかもしれない。あるいはこれがきっかけで目に見えない後遺症が残っていたのかもしれない。
誤解されないように申し上げておくが,モルに対する感情・愛情は今も昔も変わらず,大切な存在だった。今こうしてどうにか生きてはいるものの,モルがいなくなったら生きていけないと心の底から思っていた。にもかかわらず後から見るとなんと恐ろしいことをしていたのだろう。
当時の私には信頼できる「かかりつけ医」がおらず,そして正直なところ,今よりもモルモットに関する知識や飼育する上での経験も少なかった。さらに学生ゆえに今より経済的に,いや,むしろ時間的な余裕がなかったのも否めない。もちろんモルが第一優先,モルに対する出費が最優先ではあった。とはいえアルバイトを掛け持ちしつつ大学にも行かねばならない。本来このように確たる余裕のないヒトがモルモットを飼ってはいけないのだ。1ヶ月で体重が3割も減少したにもかかわらず表面上「元気だから」として「様子見」していた自分に恐怖を覚える。そもそも何のために写真を撮ったり体重を測定していたのか。。
今の私ならば糞尿に異常を検知したら,あるいは体重の減少が止まらないならば,すぐにかかりつけ医に相談するなり通院する。ぜひ皆さんもモルモットの変化に迅速かつ適切に対応できるように,そして再三で恐縮だが信頼できるかかりつけ医を持つことを強くお勧めする。
参考文献
- [1] 平井博., 道行めぐ (2001). かわいい小動物の飼い方. 西東社